プラン提案がなぜ大事なのか①~コミュニケーションツールとしての間取り

2022年9月26日 |

住宅営業におけるプラン提案が重要なのは言うまでもない。一方、なぜ重要なのかと問うと、意外と明確な答えは返ってこない。

最初に比較対象として一般消費材の分野を見てみよう。アパレルなどの趣味性の強い分野の場合、顧客側に一定レベルの知識や情報が備わっている。顧客は自分のほしいものを正確に理解しており、言葉で表現できる。またプロ(メーカー)が提供している商品の善し悪しも多面的な指標で評価できる。

良質な商品を提供するメーカーは伸び、そうでないメーカーは市場からの退場を余儀なくされる。商業主義の働きにより、市場では常に新陳代謝が行われ、健全性が保たれる。

間取りは唯一のコミニュケーションツール

一方、住宅の分野ではプロ(メーカー)と顧客の情報の非対称性が大きいため、商品選択の仕組みがまったく異なる。顧客側は自分のほしいものを正確に理解しておらず、それを言葉で表現することもできない。またメーカーが提供する商品の善し悪しを多面的な指標で評価することができない。

そのため商品の購入(住宅の契約)に際して、ものの善し悪し以上にメーカーを信頼できるかが重視される。メーカーへの信頼は主に顧客と応対する営業マンへの信頼感で代替される。

営業マンが信頼を得るには顧客とコミニュケーションを深める必要がある。しかし、営業マンと顧客の間の情報の非対称性が横たわる。営業マンから歩み寄って情報提供を行い、ものの善し悪しの見方について顧客を教育することで、ようやくコミニュケーションが可能になる。

ただし、住宅の善し悪しを測る指標は洋服などのプロダクト以上に多面的で、それぞれの指標の専門性が高い。そのため営業マンは顧客の関心の高いところにフォーカスしてコミニュケーションを取ることになる。それが「プラン≒間取り」である。

注文住宅の顧客が計画段階の実在しない建物を唯一実感をもってイメージできるツールが間取りなのだ。この間取りを含むプラン提案を軸としてコミニュケーションを図り、自分の要求や趣味性などが間取りに反映されたと感じたときに、顧客は営業マンに信頼感を抱く。ここで信頼を確立できれば、以降のさまざまな提案は承認されやすくなる。これがプラン提案が重要な理由である。

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