日本のキッチンは土間につくられた台所に始まりました。閉鎖的な空間であることが当たり前でしたが、欧米のシステムキッチンが広まり、今ではオープンスタイルのキッチンが主流になっています。
その一方で、壁付け型キッチンにも根強いニーズがあるのも事実。お施主様のライフスタイルにフィットするレイアウトを提案しましょう。
今回はマイホームロボの中から、開発チーム選りすぐりの8プランをご紹介します!
ペニンシュラキッチンにダイニングテーブルを横付けにした「横並びダイニング」。最近人気のキッチンプランです。
横並びダイニングの一番のメリットは、配膳・片付けの簡単さ。家族も手伝いやすい動線の短さがポイントです。
また、横並びダイニングにすることで対面側のスペースが空きます。対面側に伸びたキッチンカウンター下に収納棚や飾り棚をつくると、収納力がアップ。キッチンメーカーにも対面下に収納を設置できるプランがあります。
対面キッチンは、I型キッチンと建築カウンターを組み合わせてつくることもできます。
ペニンシュラキッチンやアイランドキッチンと比べて費用を抑えられ、コンパクトに対面キッチンを実現できることが、このプランのメリットです。
吊戸棚があれば収納力がアップしますが、吊戸棚を設置せずにキッチンの開放感を優先するプランに人気があります。背面にはカップボードがあるので収納力も十分です。
シンク・コンロ・冷蔵庫の距離感も短く、ワークトライアングルのバランスもよいプランです。
根強い人気のある「壁付け型キッチン」。このプランには窓があり、光と風を感じられる気持ちのいいキッチンになっています。
壁付け型のキッチンは、LDKを広く使えることがポイント。対面型キッチンではキッチンに費やす面積がどうしても大きくなりますが、壁付け型キッチンはコンパクトにLDK空間をまとめられます。
また、対面側にダイニングテーブルがあると、回り込まなければ配膳できませんが、壁付け型キッチンは振り返るだけでスムーズに配膳できる点も便利です。
キッチンカウンターがシンク側とコンロ側に分かれた「2列型キッチン」。
料理は、シンク・コンロ・冷蔵庫の間を何度も往復しますが、この3か所を作業動線として結んだものをワークトライアングルと呼んでいます。
ワークトライアングルの形状が正三角形に近くなるほど、キッチンは使いやすくなるといわれており、2列型キッチンはまさに正三角形。動線もコンパクトで、理想的なワークトライアングルを実現できるプランです。
オープンキッチンに対して、リビングダイニングと分離したキッチンを「クローズドキッチン」といいます。
クローズドキッチンは壁に囲まれた空間になるので、料理に集中できる、調理中のにおいや煙がリビングダイニングに伝わりにくいといったメリットがあります。
このプランでは、調理後の雑然としたキッチンがダイニングからは見えません。窓のあるダイニングでゆったりと食事を楽しむことを優先できます。
リビングはさらに離れた場所にあり、食とくつろぎの場を分けたい方にクローズドキッチンはおすすめです。
キッチンは常にキレイにしておくのが難しい場所のひとつ。対面キッチンの場合は、くつろいでいるときにも洗い物が気になってしまいますが、少し離れているだけでゆったり食事を楽しめます。
カップボードはキッチンからもダイニングテーブルからもアクセスしやすく、お子さんも配膳を手伝いやすい配置です。通路幅がしっかりあるので、家族が冷蔵庫を開けたいときにもぶつかりません。
L型キッチンは「コーナー部が使いづらい」といわれることもありますが、作業動線には優れたレイアウトです。
キッチンを独立した一部屋でつくった「クローズドキッチン」。料理に集中できる環境に特化したキッチンです。
このプランでは、キッチンの隣に大容量のパントリーを備えているので、たくさんの食材を備蓄できます。玄関からも比較的近く、買い物後の片付けもラクです。
クローズドキッチンは、料理をする人が孤立するといわれることもありますが、通路幅が十分にあり、引き戸を用いて回遊性を確保すれば、家族でも使いやすいキッチンになります。
パントリー側にも入り口があるので、リビングからの出入りも自由。パントリーにワインセラーを置いてもよいですね。
オープンキッチンの対面側に食事用のカウンターをつくったプラン。ダイニングテーブルを置く必要がないので、LDKがコンパクトにまとまります。
料理が完成したらお皿を手渡すだけで配膳できるので、とてもラクですね。キッチンの通路幅がやや広いので、すれ違いもしやすくなっています。
食事用のカウンター、畳スペース、どちらにいてもキッチンから会話しやすい距離感。
忙しいDINKs(共働きのご夫婦)もコミュニケーションを取りやすい間取りです。
オープンキッチンといえば、ペニンシュラキッチンやアイランドキッチンを思い浮かべますが、I型キッチンを使い、建築カウンターや壁を造作してつくる方法もあります。
キッチンの動線はワークトライアングルを短くすることも重要ですが、パントリーやダイニングテーブルへのアクセスのよさも考慮しましょう。